ハンドルの素材としてコロゾナッツというナッツの一種が使われたものはこれまでにもご紹介しました。 Week22 のオウムの頭部や Week54 のおばあさんの顔などがありましたね。 おばあさんの顔などはかなりりっぱな彫刻になっていてアート作品とも言えるものですが、今週のはちょっとふざけたデザインです。 手の込んだ彫刻ではなく、合成樹脂の目鼻に帽子をかぶせたもので、だいぶ趣が異なっています。
コロゾナッツを使った製品は大体がフランス製であるため、これもフランス製としてご紹介してますが、一般のフランス製のような彫刻がまったく施されていないことから、他の国で作られたものではないかとの疑問がわいてきます。 有力なポイントはワームの形状です。 ナッツとワームの接合部分から見ると、オリジナルのワームであることは間違いありません。(折れたりして、あとから別のワームをくっつけたようなものもよくマーケットに出ているので要注意です) で、このワームの形状ですが、へリックスワイアという典型的な英国のワームです。 フランスが英国のワームを模倣したか、英国がフランスでよく使われる素材を借用したかですが、後者であることは十分考えられますね。
ディーラーの間でも見解が分かれたので、私もちょっと自信がありませんが、まあ一応フランス製ということにしておきましょう。
プラスチック製のおもちゃみたいで、アンティークとしての価値が低いのではないかと思われるかもしれませんが、どうしてそうではありません。 いわゆるプラスチックではなくて、本アイテムの帽子の部分のように初期の合成樹脂であるエボナイトを使ったアンティーク物は年代が比較的古い上にある程度特定できることからアンティークの世界ではむしろ珍重されています。
こういう一品ものは値段があって無きがごとくでして、これもロンドンの普段はコルクスクリューを扱ってないお店で比較的安く売ってました。 コルクスクリュー専門店のディーラーに聞いたら、「まあ100ポンドの値段は付けるね」と言っておりました。 (と、いうことは80ポンドくらいで売れれば・・・ということです)
(1ポンド=約190円) |