Corkscrew of the Week


先週に引き続きフランス製のフレームタイプをご紹介しましょう。  フランスではやはりペリーユ社の製品が圧倒的に知名度も高く人気もありますが、そのなかのやや高級品です。

Corkscrew of the Week #085 ( July 21 2002)
フランス製 19世紀後半


ペリーユ社はフランス製のフレームタイプの最大メーカーで、アンティークコレクターにとっても人気商品となるような製品を数多く作り出しています。   Week 6 でご紹介したようなデザインが極めてペリーユらしい普通の製品ですが、今週のアイテムはもう少し凝ったものです。

一見すると、先週 Week 84でご紹介したアイテムと同じメカニズムのように見えますね。  でもよく見るとシャフト中央部のダイヤカットの部分がフライナットのようになっていることに気が付かれるかもしれません。  確かにシャフトにネジが切り込んであり、中央部の金具を回すとネジに沿って上下するようになっています。  でもフライナットを回す時はコルクを抜くときですから、力が入るようにハンドルが必要なはずですが、それがありませんよね。  

実はハンドルのすぐ下のところにちょっとした仕掛けがあって、それが極めてすぐれたメカニズムを作り出しているのです。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、ダイヤカットの金具の上部に斜めの切込みがあり、またハンドルの下部にも同じ角度で斜めの切込みがあります。  そして、その双方にがっちりかみ合うようにラチェットのような角度の付いた部分があるのです。  したがって、最初はワームをコルクにねじ込むためにハンドルを回し下げるわけですが、ハンドルの下部が中央金具と接するところまでくると、ハンドルはフライナットのハンドルに早代わりして、そこからはワームを上げる方向に働きます。

シャフトが二重ネジにはなっていないので、英国のトマソンタイプとは少し違いますが、一つのハンドルを回し続けるとワームをコルクにねじ込み、さらにはコルクが抜けるといういみではトマソンにも匹敵する大変優れたメカニズムなのです。  

それと、メカニズムだけでなくデザインの優美さでフランらしさを主張してると思いませんか。  これだけ複雑になりそうなメカニズムをすっきりしたデザインという面にもこだわって、あえて二重ネジにすることをさけたのだとしたら、フレンチデザインの面目躍如というところでしょう。

フレームの側面には、ペリーユ社の JHP という3文字がくっついたマークと、DIAMONT という商品名が刻まれています。  ダイヤカットを加えたデザインにぴったりの名前ですね。

お値段は直近のオークションでは、250から300ポンドというところで取引されているようです。

(1ポンド=約190円)


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