ヘンシェルについてはストレートプルタイプのところでも説明をしてますし、このシリーズの第一回目である Week1 でご紹介しましたが、微妙に趣の違うタイプをもう一つご紹介します。
1795年ににサミュエル・ヘンシェルが特許をとったヘンシェルタイプは、いろんなバリエーションで数多くの製品が作られました。 デザインのバリエーションといっても、ヘンシェルタイプの特徴はシャフトの下部にボタンがあるという点だけですから、そんなに大きな変化をつけられる訳ではないのですが・・・
写真のアイテムは、シャフトになかなか凝った装飾をつけています。 旋盤技術でこうしたデザインを施すというのは当時の英国のお得意科目だったんでしょうね。 一本一本手作りで装飾が施されたものだと思います。 それともう一つの特徴は、ボタンの下部に波型のギザギザがつけられていることです。 一番最初のヘンシェルのボタンは下部も平坦で、まさにボタンというものでしたが、ボタンとコルクとの摩擦をより大きくするために、ここにスパイクをつけたり、ギザギザをつけるということが行われました。 これによって、コルクがぴったりとボトルのネックにくっついている状態からの初動がおきやすくなるわけです。
このように、ンシェルタイプだけでもいろんなバラエティーがあるので、これだけを集めているというコレクターもいるんですよ。
ヘンシェルの場合、かなり新しい時代になってからリプロダクションとして作られたものもありますし、どこからどこまでをアンティークとして本物と呼ぶのかは難しいところですが、いかにも古いものに見せようとしたニセモノとよんでもおかしくないものも少なくないようです。
そうしたものを19世紀の古いものだと言って高く買わされたら不愉快であることはよくわかりますが、手触り、使い心地など、風合いがよければそれでよしとする思い切りも必要だと思います。
普通のヘンシェルタイプは100ポンド前後から始まり、古いものでデザインのユニークなものになると数百ポンドするものもあるようです。 何といってもヘンシェルの工場で作られたオリジナルのヘンシェル(「Obstando Promoves」というマークが入っているのですぐにわかる)が目玉で、1000ポンドは優に超えます。 ただしこれは数が少ないうえにコレクターに抱え込まれていて、オークションでも時々しか出ないのでお目にかかるだけでも大変です。
(1ポンド=約190円) |