メカニズムとしてはきわめてシンプルなストレートプルで、ハンドルが握りやすいとか力が入りやすいとかそういった工夫は全くといっていいほど何もありません。 ワームはフランスを中心に大陸ヨーロッパで一般的な(逆に言うと英国ではあまり使われなかった)ポインテッド・センターワームで、鋭利な外エッジとシャフトの中心の延長上を指している先端(ポイント)が特徴です。
ぶどうの房とツルがデザインされた銀製のハンドルがついた、高度装飾品です。 飾り物として、あるいはギフトなどに使われたのではないかと思います。 つくりはしっかりしているので、もちろん実用には耐えるのですが、使いやすさを中心につくられたとは思えないアイテムです。 同じデザインで、レリーフのところにブラスを使って金銀2色になったものなども作られていたようで、マーケットにはそちらのものも出回っているようです。
アンティークのコレクターの中でもメカニズム派はあまり価値を置かないアイテムといっていいでしょうが、デザイン・装飾派にとってはぜひともコレクションに加えたいアイテムですね。 概して英国には前者が、フランスには後者が多いのはそれぞれのお国柄で、各国が作っている製品の特徴にもそれが反映しています。
したがって、このアイテムを探すのならフランスのほうが見つけやすいでしょう。 ただし、フランスでは人気アイテムですからお高くなりますし、もしロンドンのポルトベローあたりで見つけたら多分パリで買うよりは安く買えるのではないでしょうか。
かくいうわたしは、パリのアンティークコルクスクリューを商うおじさんから買ったのですが、ロンドンじゃもっと安かったとか散々値切ったのですが、それでもポンド価にして200ポンド以上は払わねばなりませんでした。 でもフランスらしいものはフランスで買うってほうがひとつひとつのアイテムに残る思い出としてはすっきりしますよね。 (と、若干の負け惜しみでした)
(1ポンド=約190円) |