Corkscrew of the Week


イタリア製が続きました。 先々週は多分私のコレクションの中で一番古い年代のものと思われる18世紀のものでしたが、今週ご紹介するのもかなり古いです。 しかも結構珍しいアイルランド製です。


Corkscrew of the Week #072 ( Apr. 14 2002)
アイルランド製 18世紀


これまでポケットタイプのページを中心に、いろんなところでフォールディングボウのメカニズムをご紹介してきました。 このフォールディングボウというのは、ほとんどすべてが英国製で、大陸ヨーロッパではなぜか作られた記録のない英国特有のデザインです。 でも、このデザインのコルクスクリューを作っていた国がもうひとつあります。 それがアイルランドなのです。 
 
アイルランドでは17世紀以来、イギリスの工芸品をまねしたり、あるいはある分野では英国以上の品質のものを作ったりして、イングランドと競い合ってきました。 銀製品や、ガラス細工は英国といい勝負をしてきた品目ですし、レース編みなどではイングランドを上回っていたのはご存知ですよね。

金属加工製品でも、英国と似たような分野で競い合ってきたのですが、コルクスクリューもそのひとつです。  特に18世紀ごろから盛んになったフォールディングのデザインでは、最初のころはイングランドをリードしていたようです。  その代表格が、"Singleton" というアイルランドのメーカーで、初期の繊細なフォールディングボウはその繊細さと優雅さで英国のコレクターも一目置く、貴重なコレクターアイテムです。

写真の品も、実は普通のフォールディングボウの半分くらいの大きさで、ワイン用のものではないのですが、1780年頃のもので、スティールせいにしては外側にはダイヤカットが施されているなど、かなり繊細な一品です。  おそらくメディシンボトルのためのコルクスクリューだったでしょう。  ボウ(外側のフレームのこと)の内側には、かろうじて "Singleton"のマークが判読できますが、これがあるとないとでは価値が倍以上も違ってくるので、重要なポイントです。

お値段のほうですが、Singleton のマークのある18世紀のものですと400から500ポンドだろうと思います。  私のアイテムはマークは付いているのですが、残念ながらワームの先が少しチップしており(欠けており)、300から400ポンドというところでしょうか。  18世紀の Singleton は残されている絶対数が少ないのでディーラーのところにもなかなか出回りません。  小さなアイテムなので、見逃してしまうことが多いのも見つけにくい原因かもしれませんね。  探すのが一苦労ということもあって、オークションなどではオーバープライスになる傾向があるので、足まめに探すしかないということでしょうか。

(1ポンド=約190円)


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