Corkscrew of the Week


江口のコレクションの中で多分もっとも古いものをご紹介しましょう。 イタリア製の素朴なデザインのものです。


Corkscrew of the Week #070 ( Mar. 24 2002)
イタリア製 18世紀


イタリア製で、年代は18世紀の前半といわれています。  この時代のものになると正確な記録があるわけではなく、またイタリア製のものは製造者のマークなども入っていませんから、年代の特定が非常に難しくなります。 科学的に分析でもすればわかるのかもしれませんが、そういう野暮なことはしたくありませんよね。  ワームのタイプは 「アルキメディアン」と呼ばれるネジくぎ式のもので、lこのワームの形とふるい鉄の感触が初期のイタリア製であることの決め手といって良いでしょう。 その後もイタリア製のコルクスクリューにはこのアルキメディアン・ワームがよく多く使われています。  かなりの専門家も含めて複数のディーラーで見てもらいましたが、イタリアの初期のものであることは間違いなく、18世紀の初め頃という説と中ごろという説がありました。

このアイテム、全長が8センチくらいの短いもので、ワームの長さも2センチちょっとしかありません。 ワームのずんぐりとした形から見ても、ある程度ワインが量産されてちゃんとコルク栓をされたボトルに使ったものでないことは明らかです。  こういう太目のワームが付いたものとしては、やはりイタリア製の古いもので、もっと大型で樽のコルク栓(または木栓)を抜くためのものがありましたが、このアイテムはそうした樽用の大型コルクスクリューによく似ています。  おそらくガラス瓶か、うんと小型の樽にコルク栓をしてワインを保存し、その栓を抜くために使われたものなんだろうと思われます。

18世紀のものを中心に古いコルクスクリューだけを集めている人も多く、そういうコレクターにはおタカラ物のアイテムですが、年代の特定が難しいので、普通のコレクターはこの分野に深入りしないのが無難です。 金属を古く見せる手法くらいはいくらでもあるようですし、かなり多くのまがい物が流通しています。  

コルクスクリューが専門ではなくあまりよくわかっていなさそうなディーラーから100ポンドくらいで買ったのですが、コレクター相手の専門ディーラーならもっと高く売るでしょう。  
こういう無印ものは、古い特許製品で数が少ないものなどに比べると、素性がはっきりしないためあまりオークションに出てこないので(ディーラーはオークション結果を見ながら値段をつけている・・・)、この程度で買えることもあるわけですが、古い鉄の持つ温かみのある感触とか、その歴史が感じさせる重みといったものは、メカニカルなものでは得られない独特の価値だと思います。 ぜひコレクションに加えたいジャンルですね。

(1ポンド=約190円)


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