Corkscrew of the Week


英国製のコンビネーションモノをご紹介しましょう。 写真では大きさが分かりませんが、ハンドル部分の長さが6センチと小ぶりの銀製品です。

Corkscrew of the Week #067 ( Mar. 3 2002)
英国製 19世紀後半


このアイテム、正確に言えば1871年製です。 英国の銀製品だからホールマークが付いていて、正確な作成年と、ロンドンで作られたと言うことも分かるんですね。
七つ道具が折りたためるようになっていて、一見するとスイスのアーミーナイフのようにも見えますが、大きさは全長6センチ程度で、材質は銀ですし作りもかなり繊細です。 ワームの長さも3センチくらいしかないので、ワインボトル用のコルクスクリューではありません。 小振りの銀製品でボタンフック、小型のナイフ、小さなはさみまで付いているこの製品はいったいどういう風に使われていたものでしょうか? (と、久しぶりにクイズ風になってきましたねー)

ヨーロッパのお金持ちは大きな屋敷に住んでいて、バトラー(執事)が屋敷内を取り仕切っていたって言うのは映画なんかに良く出てきますよね。 バトラーの同僚と言うか一の子分に、メイド頭のおばさんがいて、このおばさん大概は腰のベルトにシャトレーヌと呼ばれるキーホルダーにチェーンが3-4本付いたやつをぶら下げていたようです。 その先にはキーのほかに小さなはさみとかボタンフックなど家事用の小物をじゃらじゃらとぶら下げて、仕事の能率を上げていたと言うことらしいですね。
写真のアイテムもこのシャトレーヌ用のものであるらしく、写真右下の部分にあるリングのところにシャトレーヌの先端のフックを引っかけるようになっているのです。

このシャトレーヌとそれにぶら下げる小物は、単に実用だけではなく、屋敷の内部(特に部屋)を取り仕切るメイドの管理職としてのステイタスシンボルとして意味があったようで、大きな屋敷になるほど銀を使った高級なものを身に付けてファッション性も高くなっていたようです。

したがって、ここに付いているコルクスクリューは香水のボトルや薬のビンなど小振りのコルク栓を抜くためのものなのです。 私を含め、ワイン関連品を集めているコレクターといえども、このワームの形を目にして、しかもそれがこのアイテムのように繊細でユニークなものであると、つい買ってしまうのですね。
銀製でもあり 500ポンド程度はするアイテムです。

(1ポンド=約190円)


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