Corkscrew of the Week


先週は珍しいロシア製と思われるコルクスクリューをご紹介しましたが、今週も少し変わったところでデンマーク製です。

Corkscrew of the Week #064 ( Feb. 10 2002)
デンマーク製 1900年頃


アンティークコルクスクリューの産地としてメジャーな国は、英国、フランス、ドイツ、イタリア、オランダで、少し新しくなるとアメリカが加わると言ったところです。 これまでにロシア (Week #63)とかアルゼンチン (Week #38) のものもご紹介しましたが、この辺はかなりマイナーというか珍しいものと言えます。
それに加えて、準メジャークラスで忘れてならないのがスカンジナビアなのです。 欧米にはスカンジナビアものだけを集めているコレクターもいますし、スカンジナビアのアンティークコルクスクリューの写真集も出ています。(かなり狭いジャンルの本なので、これまた見つけるのが結構大変ですが・・・)

今週のコルクスクリュー第32週でご紹介したクバルンシュトルムのようなスウェーデン製も少しありますが、スカンジナビアものの大部分はデンマーク製です。 北欧らしくシルバーかピューターといったホワイトメタルのものが多く、デザインもののストレートプルがその主流です。
現代のジョージ・ジャンセンの製品に比べるとそうとう素朴な感じのものが多いのですが、すでにデンマークらしいそうしたデザインの傾向ははっきりと出ていると思います。

上の写真でご紹介したているのはピューター製で、キューピットが両手にブドウの房を持っているデザインです。 さりげないデザインで両側に指が引っかかりやすくなっていて、デザインもののストレートプルにしては力の入りやすい頑丈にできたアイテムです。

ヨーロッパでお酒の神様と言えば言わずと知れたバッカス様でありまして、ワイン関係の品目にもよくデザインとして登場されます。(Week #10 もその一つです)
バッカス様とならんでこのキューピットと言うのもワインデカンターのレリーフ模様やコルクスクリューの時々登場するのですが、どうも南ヨーロッパではバッカス優勢、北ヨーロッパデはキューピット優勢というような傾向があるように思います。 ヨーロッパ域内における宗教的な背景の違いが影響していると言う話しを聞いたことがありますが、同じキリスト教圏でもカトリック圏と新教圏では、工芸品のデザインにまで影響が出てくるということなんでしょうか。

このアイテムはかつてクリスティーズのオークションで落札したもので、カタログにも写真の載っている由緒正しいものと言えるのですが、お値段の方も200ポンド程度と決して安くはありません。
スカンジナビアものは1900年から1930年くらいのものが市場に出回っているので、その年代にもよりますがピューターならこの程度で、シルバープレートのものになるともう少し高くなるというのが相場だと思います。

(1ポンド=約190円)


バックナンバー これまでの「今週のコルクスクリュー」が
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