Corkscrew of the Week


今週も先週に引き続いてドイツ製のスプリングを使ったフレームものをご紹介します。

Corkscrew of the Week #057 ( Dec. 9 2001)
ドイツ製 19世紀後半


「ドイツ製のフレーム式のものにしばしば見られるのが今週ご紹介するようなスプリングを使ったメカニズムです」、というのが先週の書き出しでした。
ドイツ製に多いスプリングというのを印象づけるために、今週はこのアイテムを取り上げました。

特許申請がされている訳ではないので文献記録に接したことはありませんが、19世紀半ばのドイツにおいては、スプリングのメカニズムでコルクを抜きやすくするということが相当真剣に研究されたようです。 先週のアイテムのようにシャフトにコイルスプリングを巻き付けたもの、フレームの縦軸にコイルスプリングを巻き付けたものなどがありますが、これはついにフレームそのものをコイルスプリングにしてしまったものです。 このデザインは一般に 「スプリングバレル」 と呼ばれています。

フレームメカニズムとしては一番素朴なもので、ワームの先端をコルクの中心にあてがって差し込んでいくのですが、一定のところでフレームの下端がボトルの口に当たり、さらにハンドルを回すとコルクが抜け上がってくるというメカニズムです。 この時フレームになっているスプリングが若干の弾性を発揮してコルクを動かす弾みになるというのが効能書なんでしょうが、それほど有効とは思えません。

むしろこのコイルデザインは、コルクを抜くためのメカニズムというよりは、フレームの成形方法として他の方法よりも簡便にフレームの形が作れるということから採用されたのではないかと思います。

それと、本アイテムのように、フランスやドイツで一般的だったセンターワームのついたコルクスクリューは、ブレードの巾が小さい場合があって、コルクを引き抜く時にコルクを壊してしまって上手く抜けないことがあるので、使うためのアンティークを求める場合にはブレードの巾に要注意です。
これは決してそういうコルクスクリューの出来が悪いということではなく、現代のコルクと当時のコルクでは材質の違い、締まり具合の違いなどがあるためであろうと思います。

一口にスプリングバレルと言ってもいろんな種類があるので、軽軽にお値段を付けにくいのですが、50〜100ポンドと思っていただければ良いでしょう。

(1ポンド=約190円)


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