Corkscrew of the Week


犬のデザインのコルクスクリューシリーズ第3週。 19世紀のヨーロッパでどんな犬が流行していたかが分かって面白いアイテムです。

Corkscrew of the Week #050 ( Oct. 21 2001)
英国製 19世紀半ば

一見すると犬にさえ見えないので拡大して(画面をクリック)見てください。 (私の友人で現物を見ても 「タツノオトシゴですか?」と言った人がいました) ちゃんと耳があって犬に見えますよね。
実はこれドッグレースでおなじみのハウンドドッグなんです。 きゃしゃな体でしっぽを後足のあいだに巻き込んでちょっと情けなそうな風情にも見えるけど、走り出すとメチャンコ速いあれです。
鹿(だと思います)の角を細工して作っているので、少しデフォルメされて顔が長すぎるのですが、実物を見てみるとなかなか良く特徴を捉えていて、感じが出ていると思います。

19世紀頃のヨーロッパ上流階級では競走馬のサラブレッドもそうですし、動物を愛好すると同時にその高い能力を競わせるのがはやっていたんですね。 ですから誰にも負けない速く走る犬を求めて、ハウンドドッグを所有するのが流行していたということなのでしょう。 こういう犬が走り回れるような広大な土地を持ち、訓練士を雇うような余裕がある人じゃないとなかなか飼えないですよね。
このデザイン、コルクスクリューのハンドルとしてはむしろ珍しいのですが、ステッキの柄のデザインとしては比較的よく見られるもので、当時この犬がいかに人気があったかがうかがわれます。

これフランスはパリ近郊のマーケットでたまたま見つけたものので、売ってた方はフランス製だと言ってましたし、事実フランスでもこうしたハウンドドッグを飼うのが流行ってはいたようです。 (ヨーロッパの上流階級って横の連絡がいいですからね)
しかしハンドメイドでシャープなカットの入ったワームは英国製の特徴ですし、良く似たデザインのステッキが英国で多く作られていることから考えて、私は英国製であると考えています。

コルクスクリューとして使いやすいかどうかに付いてはむつかしいところです。 ワームは良くできているのでいいんですが、ハンドルがこういうデリケートなデザインだとどうも力を加えにくくて、ちょくちょく使おうという気にはなれません。

お値段は(ポンドに引き直すと)200ポンド程度だったと記憶してます。
メカ二ズムものは、オークションにも同じメカニズムのものがしばしば出るので、このメカニズムは大体いくらという相場がありますが、こいういうデザインものは同じデザインの数が多くないので、同じ値段でまた買えると言う保証はまったくありません。
逆に言うと気に入ったものがあったら、少し高いと思っても即買わないと後悔するということでもあります。

(1ポンド=約190円)


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