Corkscrew of the Week


今週は、相当ユニークなデザインのフレーム・タイプのものをご紹介しましょう。 二番目の写真を見ると判るように、フレームの胴体部分が真っ二つに分かれていて足を広げるように両側に開く構造になっています。 そしてフレームの外側には金属のリングが付いているものです。
Corkscrew of the Week #003 (Oct.22 2000)
Columbus 19世紀終わり頃 ドイツ製

Columbusの開いた状態(さらに水平まで開く)
これは1893年に E.Becker という人がドイツと英国で特許をとった "Columbus" (コロンバス)という商標名のものです。 フレーム式のデザインで工夫が凝らされているポイントは、なんといってもワームをねじ込んでいくだけで自然にスムースにコルク栓が抜けるという点なのです。 そういう意味では、コロンブスはねじ込んでいくとシャフト上部に取り付けられているスプリングが作用して、コルクを抜く最初のインパクトを与えるという工夫はあるのですが、コルクを抜き切るところまではいかないので、最終的には引き抜かなければなりません。 シャフトにスプリングを付けるのは、19世紀半ば以降の特にドイツ製のものに良く見られる工夫で、それほど珍しいものではありません。
フレーム式のものは一般に、抜くのは楽なようにできているのですが、あえて言うと、コルク栓がフレームの中にはまり込んでしまってコルク栓をコルクスクリューから外すのがスムースにいかないという難点があります。 フレーム部分がカパッと開いたらどんなに楽だろう、という発想から作られたのがこの 「コロンバス」なのです。 それだけだとフレームがガタガタするので、外から押え込むためのリングが付いているのですが、このリングがフレームの下端のところにピタッフィットしてフレームを固定するところがなかなか良く出来ているのです。

興味深いのは、ベッカーさんしっかりしていて、翌年の1894年にはこのデザインでアメリカでも特許をとっていることです。 19世紀も終わりに近いこの頃には、ヨーロッパにおける発明品は直ちにアメリカでも特許が取られ実用化されていたのです。 日本で言えば明治 25年頃なのですが、もうこんなビジネスでも相当に国際化していたということです。

そんなに古いものではないので(といっても約100年前のものなのですが)、状態のいいものでお値段は 100ポンド程度ではないでしょうか。 結構新しいものも売っていて、形がユニークなのでぼられるおそれのある品目ですからご注意。 写真のものはドイツ製です。


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