Corkscrew of the Week


アンティークのコルクスクリューを集めていると、その時代その時代でワインの扱われ方や飲まれ方が違ったのだと言うことが分かります。 そういう角度からコンビネーションものをご紹介しましょう。 (本ページでは「その他」の一種としてコンビネーションを扱っています)
Corkscrew of the Week #020 (Feb. 25 2001)
英国製 19世紀 後半

19世紀のヨーロッパではハンティングが盛んで、しとめた獲物を壁飾りにしたのと同じ感覚で、その牙や角をコルクスクリューのハンドルにすることがよく行われました。 写真のものもシカの角をハンドルに使っています。

ところで、獲物のことを「ゲーム」と呼ぶのですが、ロンドンあたりにはよく「ゲームレストラン」があります。 おいしいと思うかどうかは別にして、きわめて英国的です。 川や湖からはトラウトや鮭、野原からのシカやウサギも同じように「ゲーム」の一種なのです。 そしてカモやキジ、ホロホロ鳥のほか、日本では食べられない雷鳥などもこうしたレストランではメニューに出てきます。 面白いのはメニューに何月何日から何月何日までという期間表示があることで、これはそうした獲物の狩猟解禁期に合わせているからなのです。 けっこうクセの強い味わいのものが多く、合わせるワインが難しいのもワイン通にはかえって楽しみかもしれません。

話がそれましたが、今週の話題はハンドルに付いているとんがった金具の方です。
最近のワインボトルはコルク栓をした上から、柔らかい金属のシールでカバーをすることが一般的になっていて、この金属シールを切り取るための小道具もよく売ってますし、 ソムリエナイフでシールを切り取るポーズもなかなかなかカッコいいですよね。 19世紀にはまだそういうシールがなかったので、ボトルのくちを密封するのにロウ(ワックス)を使っていたのです。 その事実を知らないと分からないでしょうが、このコルクスクリューに付けられたとんがった金属はそのワックスを削り落とすためのものなのです。 19世紀のヘンシェルタイプなどで木製のハンドルの両端が傷だらけになっていたり、欠けていたりするのがありますが、それもこのワックスを叩き落とそうとしてできたもののようです。

本品はメカニズム的にはきわめてシンプルなのでお値段の方は20から30ポンドで買えるでしょう。 でもこれとまったく同じ物は存在しないと言うところが、こういうタイプの面白さです。

(1ポンドだいたい 170円です)


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