Corkscrew of the Week


今週はちょっと脇道にそれます。 コルクスクリューではないのですが、ワームが付いててボトルの中身の液体を取り出すデバイスという意味では共通点があり、多くのコルクスクリューコレクターが手を出すジャンルですから許してください。

Corkscrew of the Week #013 (Jan. 7 2001)
イギリス製 19世紀


シャンペンタップと呼ばれるシロモノです。 シャンペンのコルクを抜かずに、コルク栓に差し込んで、栓(タップ)の部分をねじるとシャンペンが流れ出してくる(というより吹き出してくるというのが近いイメージ)のです。
バーなどで、ウィスキーを注文すると注ぎ口をプッシュしてちょうど一杯分が出てくるってやつがありますよね。 あれに近い感覚のものです。

エーッ? でも、シャンペンの栓って昔から 「ポンッ !」って景気良く抜いてたんじゃないんですかー?
ごもっともなご質問ですが、ちょっと違うのです。
確かにシャンペンは華やかなオケージョンにおける飲み物として人気があったものです。 ところが19世紀のある時期、ヨーロッパではシャンペンを飲むと元気になるとまじめに信じられていて、 ふさぎ込んでる患者さんに(今で言うとうつ病なんですかね)お医者さんがシャンペンを処方して帰ったんだそうです。 (江口、個人的にはこういうお医者さん大好きです。 そう言えばちょっとうつ病の気があるかも・・)

そういう患者さんにとってはシャンペンは薬ですから、大量に飲んではいけません。 毎日少しづつ飲まなきゃいけないのと、炭酸の刺激が効果の源でもあったようですから、気が抜けては何もなりません。 そこで開発されたのがこのシャンペンタップです。 お薬として毎日少しずつ飲む(私にはそんなこととてもできませんが)ための道具だったようです。

その後、シャンペンの薬としての意味合いが薄れたのと、金属製のタップがワインの酸で溶かされて、有害物質になるという結果があいまって、シャンペンタップは姿を消してしまいました。 なくなってしまった物を集めるのがコレクターの本能で、結構人気のあるアイテムなのです。

写真のような標準的なデザインのものは50ポンドくらいで買えると思います。 中にはドラゴンのデザインとか、ヨーロッパにある井戸の蛇口のような凝ったデザインのものもあるので、もっと高価なものもあります。

というわけで、今週もシャンペンボトルの写真載せておきます。 要するにまだ正月気分が抜けていないのです。



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