レバー・タイプ

1. レバー・タイプ

フレーム・タイプのところでも説明した通り、ちからまかせに引き抜くよりも楽に抜けるということは、何らかのかたちでてこの原理が働いている訳です。 それと同時に回転を引き抜く力に変えるフレーム・タイプのメカニズムに対し、文字どおりレバー(てこ)を使って、上下動でコルクを抜こうと言うのがレバー・タイプのメカニズムです。 家庭用でも両側に一本ずつ出ているレバーを押し下げてコルクを抜くやつがありますよね。 現代ではあれが当たり前のようになっていますが、このメカニズムを利用して抜きやすいコルクスクリューを作ろうという数多くの努力がされてきたのです。 その涙ぐましい努力の経過を(使いやすいかどうかには関係なく)コレクションの対象にする人も多く、コレクター垂涎のまとというのもこのタイプにあります。



19世紀イタリア製のダブルレバー

2. ダブルレバー

一番典型的な2本レバーのヤツも起源をたどると1888年のイギリスの特許にさかのぼり、あのデザインは100年以上も前から使われていたことになります。 ドイツやイタリアにもそれぞれの国の特徴をもったダブルレバーがあるほか、レバーを上げるとふくろうのように見えるのとか、コレクションに欠かせないいくつかの種類があります。



ややこっけいな感じのするダブルレバー

3. シングルレバー

バランスが良くて効率の良いダブルレバーに比べると、レバーが一本のものはバランスが悪くはっきり言って構造的に無理があります。 それでもフランスのペリーユ社が19世紀後半から20世紀にかけてある程度の量を作ったようですが、使い勝手の悪さからあまり人気がなかったらしく、それがかえって希少性としてコレクション・アイテムとしては人気となっています。
イギリス製のロイヤル・クラブというモデルはシングルレバーの欠点を克服していて、一応使えるモデルです。 しかし、欠点を克服するために長さは30センチ近くになり、何もそうまで無理してシングルレバーにこだわらなくても・・・と思うのですが、それがジョンブルのこだわりのようです。 状態の良いものは少ないし、買おうとすると4−50万円は覚悟しないといけないシロモノですが、それだけにコレクターとしてはぜひとも欲しい一品です。
そのほか、ペンチのような道具であらかじめねじ込んだ小さなストレートプルのコルクスクリューを抜く仕組みのツーピースものがあり、これも江口式分類ではシングルレバーとして分類しています。 (抜くときのメカニズムによる分類です)
フランス製シングルレバーと虫歯でも抜きそうな19世紀イギリス製



4.コンセルチーナ

マジックハンドのように伸び縮みする構造の中間部分にワームを取り付け、先端を引っ張るとてこの原理で3分の一くらいの力でコルクが抜けるというものです。 (その代わり、コルクの長さの3倍の15センチくらい引っ張らないと抜けませんが) イギリス、フランスを中心にかなり多くのものが作られたようですが、シンプルな構造のものなので比較的手ごろなお値段のものが多くあります。 なかなか優れたメカニズムで、現代のコルクスクリューとして使われないのがおかしいと思っているのですが、それでも1−2種類はモダンなものが売られています。
ちなみにコンセルチーナってのは小型のアコーデオンのことらしいです。



19世紀のイギリス製